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指がしびれる原因は手根管症候群の可能性?その初期症状や治療法とは
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2025-07-25

本記事はBAUERFEINDメーカーサイトからの転用で日本語訳にしたものです。原文はこちらからご確認いただけます。
指にチクチクする感じや痺れを感じる人がいます。特に夜間や特定の作業中に起こります。片手の場合もあれば、両手に起こる場合もあります。また、痛みを感じたり、正しく握れなくなったりする人もいます。手の痺れを感じることは、手根管症候群の初期症状である可能性があり、早期治療が必要です。
初期段階では、典型的な症状が時折現れてもすぐに治まることが多いため、手根管症候群は早期には発見されにくいのです。数週間にわたって繰り返し兆候が現れる場合は、医師の診察を受ける必要があります。
手根管症候群を長期間放置すると、回復が困難になるか、回復が不可能になることもあります。全く治療を行わない場合、患部に永久的な麻痺や機能障害が生じる可能性があります。しかし、手根管症候群を早期に発見し、治療すれば、治癒の見込みは高くなります。
手根管症候群:原因と発症
手根管症候群は、手にある3つの主要な神経のうちの1つである正中神経が圧迫されることによって発症します。そのため、この症状は正中神経絞扼症候群とも呼ばれています。
手根管症候群の主な発症原因の一つは、人体解剖学に基づいています。手首の手根骨は、神経、血管、そして指と手首の屈筋の腱が通る平らな管を形成しています。屈曲側では、この管は強力な靭帯によって閉じられ、手根管を形成します。この管の空間は限られています。狭くなりすぎると、正中神経とそれを支える血管に圧力がかかり、機能が損なわれます。

手根管症候群の一般的な原因とは
- 先天性手根管狭窄(生まれつき手根管が狭い状態)
- 腱鞘などの過度の負担によって引き起こされる周囲の軟部組織の炎症と腫れ
- 組立作業や清掃作業など、手首に頻繁に繰り返される動作と負担がかかる
- リウマチ性疾患(関節、筋肉、骨などに痛みや炎症を伴う病気の総称)
- 過去の手首の怪我、例えば前腕の骨折(橈骨骨折)による関節障害
- 肥満、糖尿病、または結合組織に水が蓄積する可能性のある甲状腺疾患(軟部組織浮腫)
- 手根管の腫瘍
- 妊娠中や閉経後などのホルモンの変化により、関節の内膜がより早く腫れる傾向がある
手根管症候群の症状とは
手根管内の組織が腫れると正中神経への圧迫が強まるため、手に痛みを感じます。症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 特に夜間に、手や指に痺れやチクチクする(針で刺されたような)感覚があり、手が「痺れる」ことがある
- 指の痛みが手全体や腕に広がることがある
- 運動障害、すなわち筋力低下または運動機能障害
記載されている症状は主に夜間または朝に発生します。両手が影響を受けることが多いですが、必ずしも同時に起こるとは限りません。手を動かしたり「振り払ったり」すると、症状は治まることが多いです。
手根管症候群の診断と治療

手根管症候群は、患者の病歴、機能試験、誘発試験(症状を人工的に誘発する試験)、正中神経の神経伝導速度の測定によって診断できます。超音波検査とX線検査によって、手根管内の空間的な状態に関する包括的な情報が得られます。
手根管症候群の場合、神経の状態によって回復の程度が変わるとされています。そのため、永続的な損傷が生じる前に、速やかに治療を開始する必要があります。医師は通常、外科的治療と非外科的治療(保存的治療)の選択肢を区別して治療を行います。
軽症または初期段階では、保存的治療が期待できます。手首は主に夜間、必要に応じて日中にサポーターを用いて固定します。過度の負担によって手根管症候群が引き起こされている場合は、手首を保護して支えることで不快感の軽減や動作のサポートが期待されます。
手根管手術:いつ必要になるのか?
手根管症候群の治療においては、腕の固定具やサポーターが様々な状況で役立ちます。
軽症の場合は、サポーターで手首を中央位置に固定します。これにより、固定中の神経や軟部組織への圧力が大幅に軽減されます。特に症状が最も頻繁に現れる夜間に最適です。
手首の屈筋も固定されるため、炎症を起こした組織や損傷した組織のさらなる刺激を軽減し、日常生活をサポートします。
